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子どもの育ち・子育て支援を可視化・共有化・一本化

企業名        社会福祉法人 共同福祉会 たんぽぽ保育園

業種         児童福祉事業

kintone導入年月   2020年11月~

OSP保守サポート    2020年11月~

事例記事公開日     2022年6月

導入のきっかけ

世間で言われている「保育士の忙しさ」は、氷山の一角

保育の現場は、保育業務・運営業務・行政提出書類などで慢性的な業務多忙でした。

とくに認可保育園は補助金で運営しているため、説明責任を果たすために行政への報告が必要で本当に多いんです。

以前はほとんどエクセルで業務を行っていたので何が最新か分からないことや、転記の多さが漏れやミスに繋がるのでとても大変でした。

そんな状況からICT化をすれば業務改善ができるのではないかと考え、調べていくと保育のICTシステムにはほとんど「登降園管理システム」が備わっていたんです。

lightbulb登降園管理システムとは

スマホ・タブレットやICカードを用いることで、園児の登降園時間を自動で記録することができるITシステム

ただ、当園は色々な家庭事情により、園児の各祖父母、親戚、兄弟、ファミリーサポートセンター、ヘルパー、会社の部下に至るまで、送迎で関わる人たちは多岐に渡ります。

私はリスク回避のため保育士と保護者との対面で確実な引き渡しが必須だと考えていました。

よくある保育システムの非対面のタッチパネルではなく、あえて登降園ではアナログの部分を残したかったんです。求めているのは、多様・多世代の子育てを支えること、配慮を必要とする人たちへの寄り添える“デジタルとアナログを融合したシステム”でした。

そこで保育ICTシステムにこだわらず、業務効率化を図れるシステムはないか探している時期に、当時からパソコン保守のサポートをしていただいて信頼があったOSPさんからご案内されたkintoneのチラシを見てビビッときました。

ぜひkintone もOSPさんにサポートしていただくと決めて、kintoneを活用した保育の業務改善が始まりました。

導入時から振り返りやアイデアを記録できるようノートに記録している

最初にぶつかった壁

kintoneは魔法のツールではなかった

正直「kintoneを入れたら、物凄く業務改善できる”魔法のツール”だ!」と思い込んでいましたが、現実はそんな甘いものではなく、業務改善に至るまでいくつもの壁がありました。

まず保育ICTシステムでできる機能を自分で一から構築していないといけなかったので、やるべきことの洗い出しから始めました。

実際の当時の手書きリスト

やるべきことをリストアップして可視化したあとは、私とOSPさんとで双方の理解です。

保育の複雑な仕組みをどうシステム化するのかkintoneの知識と技術がなかったですし、OSPさんに保育業務の仕組みそのものを理解してもらうために伝えることも大変でした。

定例ミーティング風景

ですが、私1人では頑張っても越えられない壁をOSPさんとヒアリングと話し合いによって、問題と解決を何度も繰り返し、保育業務改善の全体像が見えていきました。

嘉陽先生が作成したたんぽぽ保育園のkintone全体図

kintoneの活用方法

入園から卒園まで子どもの育ち・子育て支援を可視化・共有化・一本化

業務改善のコンセプトは”子どもの入園から卒園まで子どもの育ち・子育て支援を可視化・共有化・一本化”をすることです。

まずは核となる園児情報の一本化して可視化しました。

lightbulb園児名簿アプリ

園児情報(関連レコードを紐づけて統括管理)

これまでだと園児情報の変更があるたび全てのエクセルを変更し、さらに変更履歴が追えるようにエクセルをコピーして新たに作成する必要がありました。データが増えていくので「エクセルの何が最新か分からない問題」が生じて管理もしにくかったんです。

kintoneでは、変更を行っても全情報が自動で変更されつつ、変更履歴も保存できるように設定してもらいました。他の情報も関連レコードでまとめて確認できることで本当に便利になりました。

園児情報(きょうだい児情報/保護者情報/保険記録/事故報告)

関連レコード(出欠情報/図書貸出履歴/延長保育の利用状況)

関連レコード(入金管理/未納確認)

lightbulb新型コロナ速報

そしてこの時期に急遽対応しなくてはいけなくなったものが新型コロナ速報です。

感染疑いなどの報告を一括で管理

園児と職員の感染疑いから検査結果などの情報を集約し、行政へ報告のための集計まで行っています。2022年5月中旬の凄まじい沖縄のパンデミック状態を乗り越えることができたのは、kintoneで日々記録していたからです。

lightbulb「RepotoneU(レポトンユー)」帳票出力機能をプラス

保育園は結局紙で出力することが非常に多いので、プラグインの「RepotoneU(レポトンユー)」を使ってデータをそのまま出力できるのも本当に便利!

感染疑いなどの報告を一括で管理

lightbulbRepotoneU(レポトンユー)とは

kintoneで管理している見積書、請求書、各種報告書などあらゆるデータをPDFやExcel形式帳票に出力するプラグイン

出典元:https://u.repotone.com/

また、保育の現場で命にも関わる大切な帳票が「緊急連絡簿」です。

救急隊や病院に引き継ぐ際に現在の月齢(今日が何歳何か月)やアレルギーの有無を伝えることが非常に大事なんですが、紙やエクセルでは最新情報の管理は大変でした。

今ではリアルタイムに反映されるデータからボタン1つで出力して渡すことができます。

これまで何度も出力し、本当に何度も助けてもらいました。

緊急連絡簿(B5サイズで迅速に印刷できるようにシステムを構築)

さらにkintone内にある情報を活用して、いろいろな場面にレポトンユーの活用ができるので本当に便利です!

kintone導入後の効果

運用を始めて実現できた業務改善

エクセル管理をしていた業務をkintoneに集約したことで、転記のミス・漏れも無くなりました。レポトンユーの活用で作業効率も上がり1週間以上かかっていた行政提出書類が2時間で完了するなど、あらゆる業務の場面で大きな負担になっていたエクセル管理が減ったことがとても助かりました。

昨今のコロナ禍で、もし既存の保育システムを導入していたら乗り越えるのは厳しかったと思います。柔軟性や拡張性が高いkintoneだからこそ、このスピード感でコロナ関連のアプリ構築、そして運用まで実現できました。

そして、kintoneを選んでよかったと実感できたことが、お迎え時間に兄弟で別々の保育園に行っている保護者から「ここ(たんぽぽ保育園)はタッチパネルじゃないから良かった。」と言われました。

話を聞いていくと下のお子さんは登降園管理システムを導入されている保育園のようで「下の子の保育園はタッチパネルになって先生たちとあまり会話がないんです。ここ(たんぽぽ保育園)は先生とお話して帰れるから本当に助かっています。ありがとう。」とお話されました。

私は、保護者を支えること、保護者との信頼関係の構築を大切に考えていますが、やっぱり保護者には先生とのコミュニケーションにニーズがあるんだと確信しました。

また保護者とのコミュニケーションはLINEのメッセージ機能を使い、お知らせの一斉配信から個別の相談まで行っています。「アナログもデジタルも柔軟に使い分ける」これが保育業務改善のキモだと感じています。

まさにアナログとデジタルのいいとこ取り!kintoneを導入してよかったです。

OSPの関わり方について

OSPさんはパートナー企業というよりチーム

OSPさんとは、パートナー企業というよりチームとして保育業務改善に取り組んできました。

OSPさんはとにかく思いを汲み取って言語化するのが上手!

当時は私の求めることが大きく難解で大変だったと思いますが、限りなく叶えて上げようとしてくれて二の手三の手とアイデアを出してくれました。

1年半前、「OSPさんをkintone hiveに連れていく」と話していましたが、実現できて本当に良かったです。

kintone hive 2022 in Zepp福岡 出場した時の写真

lightbulbkintone hive(キントーン ハイブ)とは

キントーンの活用アイデアをユーザー同士で共有するライブイベント。

日頃の業務でキントーンを使いこなしているユーザーが一堂に会し、業務改善につながるキントーンの活用ノウハウをそれぞれの視点で披露・共有します。

出典元:kintone hive

嘉陽先生×OSP kintoneポーズ

今後の展望

将来的には、就学支援・移行支援にも繋げたい

これまで作ってきたアプリのお陰で、運営と行政提出関係の業務改善がかなり進み、だいぶ見通しが良くなってきました。

今後は保育要録も進めたいのですが、先に支援センターと図書の運用管理を始めていきます。

図書の運用管理については、現在園に3000冊以上の本があり、これまでマクロを組んだエクセルで管理していました。しかし、マクロが壊れてしまうというトラブルがあったこともあり、こちらもkintoneで管理するため現在構築中です。

たんぽぽ保育園の図書コーナー

そして私が最も実現したいことは行政とのデータ共有です。

現状、行政への報告業務に追われている園がほとんどなので、これを減らすためにも行政と施設側の双方がkintoneを活用することで業務効率化や子育て支援が図れると思っています。

将来的には子供たちの成長記録を見える化し、子どもの育ちをポートフォリオ(台帳)としてシステム化して、就学支援・移行支援にも繋げたいです。

kintoneと保育業界の今後

kintoneで支える多様な子育て

当初私も思っていたことですが、保育業界でkintoneが普及しないのはkintoneのメリットでもある柔軟性が高い分、どういった方法でやればよいのか分からないという方が多いのでないかと思います。

これまで大変な壁にぶち当たりながらも乗り越えてこられたのは、保育現場で同じ悩みを抱えて、大変な思いをしている人たちの環境や状況を変えたい、業務改善したい、保育業務の非効率を何とかしたいという熱い思いからです。

私がkintoneで行っていることは、保育園だけでなく幼稚園・認定こども園等、様々な児童福祉分野・社会福祉分野にも使えるものだと思うんです。

この活用事例を通して保育業界にもkintoneが広がり、業務改善ができると信じています。

今回インタビューした嘉陽先生のnoteはコチラから

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