【企業向け2024年版】Officeアプリはサブスクと買い切りどっちがいい?
2024/10/18
オフィスソリューション
-
真地 小真理
まあぢ こまり
- 部署管理部
- 性格日々アナログな業務や、無茶ぶり上司に困っている。
-
寄添 ます美
よりそえ ますみ
- 部署営業部
- 性格抜群のセンスと直観力がある。OSPを業務改善へ導く。
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沖楽 部長
おきらくぶちょう
- 部署管理部 上司
- 性格システムが分からないゆえに悪気なく無茶ぶりをする。
※この登場人物は架空の人物です。実在するOSP社員ではありません。
会社のパソコンに必要不可欠なものといえば、WordやExcelといったOfficeアプリですよね。
Officeアプリを入手するには、サブスク型の「Microsoft 365」と買い切り型の「Office 2024」の2種類から選ぶ必要があります。
買い切り型の「Office 2024」は10月2日に発売が始まったので、待ちわびていたユーザーも多いのではないでしょうか。
では、今Officeアプリを導入するなら、サブスク型と買い切り型どちらを選べばいいのか?と、悩んでいる方も多いことでしょう。
結論から言うと、ビジネスシーンで利用するならサブスク型の「Microsoft 365」がオススメです。
本コラムでは、両者の概要を分かりやすく説明し、費用面・運用面・機能面の観点からMicrosoft 365をオススメする理由を解説します。
今、どちらを購入しようか悩まれている方は、ぜひ参考にしてください。
目次
サブスク型の「Microsoft 365」と買い切り型の「Office 2024」の概要
サブスク型と買い切り型を簡単にまとめると下記のとおりです。
サブスク型「Microsoft 365」 | 買い切り型「Office 2024」 | |
購入形態 | 定額サブスクリプション (年払・月払 選択可) |
一括購入 |
使用期限 | 契約期間中 | 永久 |
インストール可能台数 | PC5台・タブレット5台・スマートフォン5台(合計15デバイスまで) | PC2台 |
ライセンス管理 | 一元管理 | 端末ごとに管理 |
クラウドサービス | あり | なし |
アップデート | 常に最新 随時新機能の追加やセキュリティの更新 |
なし バグの修正やセキュリティ更新のみ |
サポート期間 | 契約期間中 | 2029年10月9日まで |
サブスクの「Microsoft 365」とは
「Microsoft 365(マイクロソフト サンロクゴ)」は月払いか年払いから選べるサブスクリプションの購入形態です。
契約期間は「Word」「Excel」「Outlook」などの定番Officeアプリが使用できるだけではなく、クラウドサービスを利用してドキュメントの共同作業や情報共有、リアルタイムなコミュニケーションが可能です。
かつてはOffice 365という名称でサブスクがスタートし、現在はMicrosoft 365に名称変更されています。
契約期間中は常に最新のアップデートが提供され、新機能の追加やサポートが受けられます。
また、Microsoft 365にはさまざまなプランがあり、利用シーンやニーズに応じて選ぶことができます。
買い切り型の「Office 2024」とは
「Office 2024」は、一度購入すれば追加費用なしで永久に使い続けることができます。
利用できるOfficeアプリはパッケージによって異なりますが、商用利用の製品には「Word」「Excel」「PowerPoint」「Outlook」が含まれます。
ただし、「Office 2024」のメインストリームサポートは2029年10月に終了します。
ビジネスシーンで導入する場合、下記の3つが重要になってきます。
- 費用面
- 管理面
- 機能面
サブスク型のMicrosoft 365と買い切り型のOffice 2024をプラン別で比較
今回は中小企業向けとして、サブスク型Microsoft 365 Apps for businessのプランと買い切り型Office Home & Business 2024のパッケージ製品で比較してみました。
サブスク型にも買い切り型にもそれぞれ複数のプランと製品があり、全く同じ内容のものはありませんが、それぞれ近しいもので比較します。
製品・プラン名 | サブスク型 Microsoft 365 Apps for business |
買い切り型 Office Home & Business 2024 |
費用 | 月払1,483円 年払14,832円 ※年払にすると16%お得! |
購入時 43,980円 ※2024年10月時点 |
アプリ | Excel・Word・PowerPoint・Outlook・OneDrive・Access(PCのみ)・Publisher(PCのみ) | Word、Excel、PowerPoint、Outlook |
インストール可能台数 | PC5台・タブレット5台・スマートフォン5台(合計15デバイスまで) | PC2台 |
サポート期間 | 契約期間中 | 2029年10月9日まで |
クラウドストレージ | 1ライセンス1TB | なし |
①費用面|どっちがお得?5年使い続けた場合の価格比較
先述した法人向けプランのサブスク型Microsoft 365 Apps for businessのプランとOffice Home & Business 2024のプランで価格の比較してみました。
製品・プラン名 | サブスク型 Microsoft 365 Apps for business |
買い切り型 Office Home & Business 2024 |
1年目(2024年) | 14,832円 | 43,980円 |
2年目(2025年) | 29,664円 | 43,980円 |
3年目(2026年) | 44,496円 | 43,980円 |
4年目(2027年) | 59,328円 | 43,980円 |
5年目(2028年) | 74,160円 | 43,980円 |
※サブスク型は年払いをした場合で算出
※買い切り型は2024年10月時点の価格 参照元:Microsoft
買い切り型は購入時の初期投資のみ費用が発生するのに対して、サブスク型の場合は毎年(または毎月)費用がかかります。
5年間使い続けた場合、2年目までサブスクリプション型の方が安く、3年目はほぼ同じ額に。4年目以降は買い切り型の方が元が取れる計算になります。
買い切り型のサポート期間終了後の危険性
買い切り型の製品には「メインストリームサポート」と「延長サポート」の2種類のサポートがあります。
サポートの種類 | サポート内容 |
メインストリームサポート | ・更新プログラムの提供 ・新機能の追加 ・仕様変更 |
延長サポート | ・セキュリティに関するアップデートのみ |
Office 2024のメインストリームサポートは2029年10月に切れてしまうので、2024年に購入した場合5年目からメインストリームサポートが受けられなくなります。
また、買い切り型の旧製品「Office16」と「Office19」はメインストリームサポート終了後、2年の延長サポートがありましたが、「Office 2021」以降の製品から延長サポートは廃止されました。
サポートが終了してもソフトは使えますが、脆弱性が放置された状態のソフトを業務で使い続けるのは、外部から攻撃を受けたり、ウイルス感染などさまざまなセキュリティリスクがあります。
よくある手口は、セキュリティの甘い中小企業を踏み台にしたパターンです。
マクロウイルスを仕込んだサポート切れのExcelやWordのOfficeソフトをメールに添付して送信し、受信したユーザーがファイルを開いてマルウェアに感染。その後自社の社名でなりすましメールを取引先にマルウェアが送信されます。
万が一感染してしまうと、社会的信用を失われしまい、取り引きがなくなる可能性もあります。
じゃあまた5年後に買い替えないといけないってこと?!
機密情報を扱う企業で使用しているのであれば、セキュリティ面を考慮して2029年10月までに新しい製品を買い直す必要があります。そうなると結果的に5年後のトータルの支払い金額が増えてしまいます。
一方、サブスク型のMicrosoft 365は契約中常時サポートを受けることができるので、セキュリティ面で安心です。
結論として、ビジネスで利用する場合、安全性と長期的なコストメリットを考慮すると、サブスクリプション型のMicrosoft 365の方が優れているといえます。
②管理面|サブスク型のMicrosoft 365はライセンス管理が楽!
管理面では、プランに限らず断然サブスク型のMicrosoft 365の方がシンプルな管理でとても楽です。
管理面の視点から、下記のとおりまとめてみました。
製品・プラン名 | サブスク型 Microsoft 365 Apps for business |
買い切り型 Office Home & Business 2024 |
ライセンス数の増減の自由度 | 月単位 or年単位で自由に増減が可能 | 一度購入したら返品不可 増やす場合は新たに購入が必要 |
ライセンス管理 | クラウドで一元管理 | 端末ごとに管理 |
セキュリティ管理 | 常に最新の状態が保たれている | 期限あり(2029年10月まで) |
アップデート | 自動アップデート | なし |
Microsoft 365は、社員が多くなると煩雑なりやすいライセンス管理も、管理センターから一括で行えます。
どの端末にどのライセンスが割り当てられているか一目で確認できるので、買い切り型の端末ごとに手作業で管理する煩わしさもありません。
社員数に合わせて柔軟にライセンス数の増減ができるので、保有ライセンス数と利用数に誤差が生まれることも少ないでしょう。
また、先述したとおりサブスク型は契約中常に自動アップデートされていますので、管理者の手を動かさずにセキュリティ管理も可能です。
日々の運用や管理を楽にすることで、結果として管理者の手間・人件費の削減に繋がります。
③機能面|機能やアプリの違いに着目!
ビジネスシーンで利用する場合、機能面にも着目する方は多いでしょう。
機能面の視点から、下記のとおりまとめてみました。
製品・プラン名 | サブスク型 Microsoft 365 Apps for business |
買い切り型 Office Home & Business 2024 |
インストール可能台数 | PC5台・タブレット5台・スマートフォン5台(合計15デバイスまで) | PC2台 |
クラウドストレージ | 1TB | なし |
クラウドサービス特典 | ・Skype1時間無料権 ・モバイルアプリ(Word、Excel、PowerPoint などのツールを1つのスマホやタブレットで利用可能) ・OneDriveへの保存・編集・共有 |
なし |
新機能 | 常に最新機能が使える | 更新なし |
Microsoft Copilot(コパイロット) | 連携可能 | 連携不可 |
Microsoft 365は1ライセンスでPC、スマホ、タブレットそれぞれ5台までOfficeアプリをインストールして利用することができます。これに対し、Office 2024はPC2台のみのインストールとなるため、この時点でMicrosoft 365の方が利便性が高いといえます。
また、Office 2024は一度購入すると新機能の追加がないのに対し、Microsoft 365は常にアップデートされるため、最新機能を継続的に利用できます。そのため、Office 2024を購入して5年以上経つと、サブスク型のMicrosoft 365と機能差が大きくなる可能性があります。
さらに、Microsoft 365はクラウドベースのため、インターネット環境さえあれば、場所や端末を問わずフル機能を利用できます。
メンバー間でのデータ共有、共同作業ができるOneDriveの他に、別のプランではWeb会議に必要なTeamsやコミュニケーションツールのSharePointなどがパッケージになっているものもあり、Microsoft 365だけでリモートワークの作業環境を整えることができます。
OneDrive(ワンドライブ)
OneDriveは写真やファイルなどのデータを1ライセンスにつき1TB利用することができます。保存したファイルは、sharepoint権限を与えたメンバー間で共有や共同編集ができます。
もちろん、マルチデバイスに対応していますので、スマホやタブレットからの利用も可能です。
Teams(チームズ)
Teamsは主にチャットツールです。過去のやり取りも検索することができ、必要な情報を素早くアクセスが可能です。
その他にもテレビ会議やタスク管理、各種Microsoft365ツールと連携できる機能も備わっており、これらを共有することも可能なので、あらゆるコミュニケーションがTeamsで完結します。
※今回比較しているMicrosoft 365 Apps for businessには含まれておりません。
Exchange Online(エクスチェンジ オンライン)
Exchange Onlineはメールサーバーサービスです。
インターネットに繋がっているデバイスであればいつでもどこからでもメールの送受信ができるので、お客様からのお問い合わせにもすぐにレスポンスできビジネスチャンスを逃しません。
※今回比較しているMicrosoft 365 Apps for businessには含まれておりません。
SharePoint(シェアポイント)
SharePointは、社内ポータルサイトやコミュニケーションサイトを作成できるクラウドサービスです。
OneDriveと同様ファイルの保存や権限が付与されたゲストへ共有・同時編集が可能ですが、文書管理機能やファイル検索などファイル管理の利便性という点においてはSharePoint Onlineの方が優れています。
組織としてファイルの保存や共有をする場合はSharePoint Online、個人のファイルを保存する場合はOneDriveがおすすめです。
また、OneDriveのファイルをSharePointへ共有することも可能です。
※今回比較しているMicrosoft 365 Apps for businessには含まれておりません。
Microsoft 365のプラン一例
Copilot for Microsoft 365(コパイロット)
最近では、Microsoft 365 向けAIアシスタントサービスの「Copilot for Microsoft 365」が登場し、Word、Outlook、PowerPointなどのOfficeアプリと連携して、作業効率化を支援し、生産性を向上することができます。
Copilot for Microsoft 365は自然言語理解や機械学習を利用して、ユーザーの文脈や目的に応じてテキストや画像の生成、データ分析、要約など、業務効率化のためのさまざまな作業を行うことができます。
ただし、Microsoft 365との契約が必須になりますので、買い切り型のOfficeでは利用することができません。
【正直レビュー】Microsoft 365 Copilot使ってみた。Word・Excel・PowerPoint編
このように、Microsoft 365は、クラウドサービスとCopilotを活用することで、生産性の向上や業務効率化につながります。
結論として、ビジネスシーンで利用する場合は、提供される機能やサービスの観点から比較しても、Microsoft 365の方が多機能で利便性が高いと言えるでしょう。
Microsoft 365を導入する際のデメリット
インターネット接続が必要
基本的なExcelやWordなどをオフラインで利用する分には問題ありませんが、クラウドサービスを利用する場合は、インターネットが使える環境がないと利用できません。
仕様変更への対応
先述してきた通り、Microsoft 365は常にアップデートしているため仕様変更が都度行われます。
そのため、使い慣れている仕様から変更されると操作感が変わり、業務に支障が出ることもあるかもしれません。
大きな変更があった場合は、変更箇所を社内で共有し、周知する作業が必要となる場合があります。
まとめ|Officeアプリは買い切りとサブスクどっちがいい?
今回は費用面・運用面・機能面の観点からサブスク型のMicrosoft 365と買い切り型のOffice 2024の違いをご紹介しました。
費用面だけを見ると、買い切り型のOffice 2024を長く使い続けた方がトータルコストはお安くなりますが、サポートが切れたアプリを使い続けるセキュリティリスクや管理面や機能面を含めるとサブスク型のMicrosoft 365の方がメリットは大きいといえます。
また近年、時代の流れでさまざまなサービスがサブスク化となっています。ITやAIの進歩によってMicrosoft 365でできることがさらに増えていくことでしょう。
オフィスシステムプロダクトでは、Microsoft 365導入のご相談も承っております。
導入を検討中の方はお気軽にご相談ください。運用環境構築のお手伝いや、貴社にぴったりのプランをご提案いたします。
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