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【kintone活用セミナーレポート】保育園の業務から見えた“仕組み化”のヒント

2025/04/30

kintone

先日、弊社オフィスシステムプロダクト(OSP)主催にて、「キントーン活用事例セミナー」を開催しました。

今回は、実際にキントーンを導入して業務改善に取り組んでいるたんぽぽ保育園 副園長の嘉陽さまを登壇者にお招きし、導入に至った経緯や、業務改善の実体験についてお話しいただきました。

当日は、保育園関係者の皆さまを中心にご参加いただき、実際の導入企業によるリアルなキントーン活用事例を共有しました。

「これだ!」── 運命を変えた一枚のチラシ

嘉陽さまがキントーンに出会ったきっかけは、弊社が配布していたキントーンの紹介チラシでした。

当時はExcelでの業務管理に限界を感じていたものの、保育現場で多く使われているツールでは、対応できない課題を持たれていらっしゃいました。

キントーンなら業務に合わせてカスタマイズできると知り、「これだ!」と感じたとのこと。

ただ、「業務改善」と言われても、具体的に何をどうすればいいのかよく分かっていない状態で弊社へお問い合わせをされたようです。

そこから、弊社とのヒアリングやデモを通じて課題が明確になり、少しずつ仕組みをつくり業務改善をスタートされました。

「悲しいとき~!」── 笑いを交えてリアルな現場課題を共有

セミナーでは、嘉陽さまと弊社の神崎にて、「悲しいとき~」のネタで一世を風靡したネタをアレンジし、現場で起きる“あるある”なExcel業務の課題をユーモラスに紹介する場面も。

「悲しいとき~!請求書を作っているだけで午前の業務が終わってしまったとき~!」

「悲しいとき~!頑張って打ち込みしている最中に 強制終了してしまったとき~!」

といったエピソードに会場は笑いに包まれ、うなずいて共感をされているシーンも見られました。

業務改善は自己満足では行っていけない

「やる理由を決めると、仕組みは見えてくる」と嘉陽さま。

ただ業務を効率化するのではなく、「保護者に正確な請求書を出す」「行政へ利用実績を正確に報告する」など、目的を明確にした上で、情報の流れを設計していくことが重要と語られました。

俗人化させない「仕掛け」と定着させる「文化」をつくる

嘉陽さまは、キントーン業務改善スキルを証明する「アソシエイト」資格も取得し、現場の意識改革にも取り組まれています。

俗人化させないための仕掛けで「自分以外の方が使うことを前提としてアプリの構築を行っている」とのこと。

とにかく入力しやすくし、自分がいなくて操作できるようにマニュアルも設置しているそうです。

また、現場の意見をくみ取り、キントーンに反映することで、「自分ごと」として業務改善に関わってもらう工夫を重ねていると続けて話されました。

たとえば、支援センターの先生から「4月生まれの子どもたちのイベントをやりたい」という声からシステムを作るなど、現場の意見を活かす仕組みづくりを実践されています。

今では「仕組みだけ作れば、担当者同士で自然と業務が回る」状態になっており、先生方の意識も変わられたようです。現場の先生方からは「もうExcel時代には戻れない」との声も上がっているとのことでした。

図書2,700冊の貸出管理も仕組み化で劇的に改善!

嘉陽さまが取り組まれた業務改善の一つが、図書の貸出管理です。

園内には約2,700冊以上の図書があり、以前の管理は紙とExcelで行われていました。

アナログな紙とExcelでの管理では、

  • 図書管理番号や返却日はすべて手書き
  • マクロが壊れて記録できなくなることが多発
  • 未返却リストを毎回手作業で作成
  • 貸し出し・返却履歴が残らない

と、多くの手間とリスクを抱えていたそうです。

そこで、キントーンで図書のデータベースを構築。

書籍画像を表示することで視認性も向上し、誰でも直感的に操作できる貸出管理システムへと生まれ変わりました。

これまでExcelや紙から探していた未返却リストも、ボタンひとつで一覧表示が可能に。

また、園児(利用者)と書籍が紐づいているので、誰が何をいつ借りていつ返したかも一目瞭然です。

本主体で表示させることも、園児主体で表示させることもでき、柔軟な情報表示も可能になりました。

この図書管理アプリの構造は、ほかの業務にも応用できるため、「備品管理などにも活用可能」とのアドバイスもありました。

子育て支援センター ── 利用者管理も可視化!

支援センターでは、利用者管理を「紙」と担当者の「記憶」に頼っていたため、集計業務は紙を見ながら「正の字」で手作業を行い、全体像の把握が困難という課題がありました。

そこで、利用者マスターを基軸に情報を一元化し、記録を統合する取り組みを行ったとのこと。

日々の活動記録は自動的に蓄積されるので、集計業務は不必要になりました。

さらに、履歴を見れば相談内容や支援内容が時系列で見られるので、担当者が変わっても途切れることなく「つづきから」支援ができる仕組みができました。

履歴がつながる仕組みは、どの業種にも応用でき、人に関わる仕事にこそ、“記録のつながり”が力になるとお話されました。

数字で見る「業務改善のインパクト」導入後の変化

キントーン導入によって、どれほど業務が改善されたか、具体的な数字でもその成果を示してくださいました。

キントーン導入前 キントーン導入後
延長保育料請求の作業時間 2~3日 約1時間
領収書発行 3時間超 0秒(ボタンを押すだけ!)
入金台帳 1時間超 約10分
支援センター利用者検索 Excelの年度別に手作業で探す 検索窓から即検索
紙の使用量 年間1万枚 3分の1に削減

数字が示すとおり、業務効率化だけでなく、ペーパーレス化も大きく進んでいます。

「この作業、もう限界…」と感じたらそれが始めどき

セミナー中、印象的だったのは嘉陽さまの口から何度も出た「もう限界」だったという言葉。

日々の管理業務に疲弊していき、「このままではダメだ」と思ったことが、キントーン導入のきっかけだったように、もう限界と感じたらそれがはじめ時と語られました。

「最初の一歩は、つらい作業を少しでもラクにすることからでいい。完璧を目指さず、“今の困りごと”に向き合うことから始めること」と、これから業務改善を検討される方へエールを送られました。

弊社のキントーンの伴走支援に対して、「私だけの力で業務改善が進んだのではない。都度相談に乗ってくれたり、仕組みづくりを支えてくれたOSPさんには心から感謝しています」とのお言葉もいただきました。

参加者からも共感と前向きな反応

セミナー後のアンケートでは、「同じ課題を感じていた」「同じように支援センターでの活用事例や図書貸出が参考になった」「自社の管理アプリにもいかせるかも」といった声が多く寄せられ、参加者にとっても前向きな気づきのある時間となりました。

次回は「不動産業での活用事例」をテーマに開催!

次回のセミナーでは、不動産業のキントーン導入ユーザーをお招きして「不動産業界でのキントーン活用事例」をテーマに開催予定です。

物件管理、契約の進捗共有、社内の情報連携など、業界ならではの課題をどのように解決しているのかを、リアルな事例とともにご紹介します。

詳細は近日中にホームページでご案内いたします。ぜひご期待ください!

これから業務改善を考えている方へ──最初は“よく分からない”からでも始められる

弊社では、キントーン導入をご検討中の企業様に向けて、ヒアリングやデモを含む無料トライアルを実施中です。

ITの知識がない方や、パソコン操作が苦手な方でも、導入支援を進めていく中で、「もうキントーンがない頃には戻れない」とおっしゃっていただけるようになっております。

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